大体大先生リレーコラム「本物を学ぼう」RELAY COLUMN

教育学部

2025.07.08

 「未来を創る」人になりましょう!

筆者:泉谷章仁(教育学部教授)

1.あなたの将来は? 先生?

 大阪体育大学のHPを見てくださっている高校生の方は、教えることに興味ある方が多いのではないでしょうか。将来は、「学校の先生になろう!」という方か、「トップアスリートとして活躍しよう! そして、年齢を重ねたら、その競技の指導者になろう!」と考えている方ではないでしょうか。実際、トップアスリートの方々の多くは、引退後、何らかの形で指導者になられている方が多いですよね。

2.「教えること」って?

 どうしてそう考えるのでしょうか。それは、自分が教えてもらっている時に、教えてくれている「先生」が輝いているのを見ているからです。そして「先生」から教えてもらうことで、知らなかった知識を「知る楽しさ」やできなかったこと(技など)が「できる楽しさ」を得て、自己肯定感や自尊感情が高まっているからだと思います。
 教えることは、主に自分が学んだ知識?技能や経験から得たことを、それを知らない人に伝えることです。そんなに難しいことではありません。今のみなさんでも、幼稚園児、小学生や中学生にも教えられることはたくさんあるでしょう。今、私は大学生に教えていますが、教える基本的なスタンスは、中学生や小学生に教えていた時と同じです。
 しかし、それらをしっかりと伝えることは容易ではありません。「今まで教えていたやり方で、生徒が理解し、できるようになったのに???。」ということはよくあります。それは、伝え方すなわち教え方が変化し、進化したからです。例えば、「百聞は一見に如かず」ということわざがありますね。これまで難しかった「映像」での伝え方が、技術革新でかなり簡単にできるようになりました。何度聞いてもわからなかった事が、「一度見る」だけですぐに理解できる伝え方が普通になってきて、「何度も話す。」伝え方では、相手に伝わりにくい時代になっているからです。かつて私は教員になる前に恩師から、「教材研究を3年間しっかりやれば、その後は授業に苦労しないよ。」と言われました。しかし、それは勤めているうちに難しくなって行きました。

3.未来を創る

 教えることは、やりがいがあり、楽しいことです。でも、教えた生徒や人がより理解を深め、その「学び」の楽しさを知ってもらうことが大切です。常に進化する現代で、時代にあった「伝え方」「教え方」を追求し、改善することで、より良い「学び」を行い、「未来を創る」こどもたちを支えましょう。そして、より良い「未来を創る」人になりませんか?

キーワード
  • 先生
  • 指導者
  • 教えること
  • 未来を創る

泉谷章仁(教育学部教授)

専門は、教育学及び教科教育学。公立中学校教員、日本人学校、教育委員会勤務、公立小中学校管理職を経て、現職。公立学校教員と教育委員会での勤務経験を活かし、あらゆる学校の教育活動について、実践的な助言、指導や研究を行っている。主な担当科目は、「教育行政学」「教育法規」「現代社会と教育」「教職実践演習」で、「部活動指導者認定プログラム」の講師も務めている。

▲