女性アスリート、女性アスリートの保護者の心理的課題に対応するために、
開発された心理サポート実践プログラムを実施し効果検証を行った。

実施対象女子球技系種目(34名)

概要〇〇選手権にて優勝したチームを対象に、心理サポートとしての関わり方についてと、モニタリングの重要性を理解してもらうことを目的としたセッションであった。具体的には、心身の状態やパフォーマンスなどを定期的、継続的にチェックをし、最高のパフォーマンスを発揮できる際の心身の状態を把握する必要性について説明を行った。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 心理サポートを受けることで、競技力向上につながるようにしていきたい。
  • ケガをした時やメンバーから外れた時、同級生でも親でも、誰かしらの支えがある状態を作ることが大切だと感じた。部員も多く、レギュラー争いも多いので、みんな自分のことで精一杯だと思う。なので、なかなか他人の悩みまでかまう余裕がない。悩んでいる人を1人にしない環境作りが重要だと思った。それが全員で1つの目標に向かっていくために必要になると思った。

実施対象女子球技系種目(27名)

概要〇〇選手権にて優勝した試合を中心に前シーズンを振り返り、次シーズンの目標を設定することを目的としたセッションであった。具体的には、プレーに関する課題やコンディショニング(心理面、身体面の準備など)について個人及びチーム全体で振り返り、次シーズンにおけるパフォーマンス向上につながる目標整理のためのワークやシェアリングを行った。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 女性は月経周期に合わせて目標を立てていくことが大事というのはとても参考になるお話だった。最近、生理痛に悩むこともあるのでそういった身体の変化にも気をつけてトレーニングしていきたいと思う。来年度から全く新しい環境で競技生活がスタートするので良いスタートが切れるように目標設定などを活用しながら頑張りたいと思う。
  • 自分以外にも月経と競技について悩んでいる人がいることを知って少し安心した。自分はあまり生理前に心理的な部分で悩みを持っていないと思っていたので今回話を聞けて参考になることや初めて知ることもあって勉強になった。

実施対象女子格闘技系競技種目

概要モチベーションを高めるための目標を設定することを目的としたセッションであった。「チーム目標を達成するために」と「自分自身の目標を達成するために」の観点から、目標設定を行った。また、設定した目標をチームメイトと共有することで、モチベーションがさらに高まることや、苦しい場面で周囲からフォローを得られるなどの効果を説明し、日々のトレーニングをつなげることを狙いとした。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 今の自分の現状や目標などを決めて、自分の気持ちが整理できました。
  • とても分かりやすく、なかなか自分のことを知る時間が少なかったので、自分のことを知る機会になり良かった。

実施対象ネット型競技種目(15名)

概要アンケートで選手からの希望が多かった「集中」に関する課題の解決を目的としたセッションであった。「呼吸法」を実践することで自分自身に集中する感覚を体験することや、集中が必要な場面での心理状態などを自己分析するワークを通して、メンタル面を自己調整できるようになるためのきっかけを見つけることを狙いとした。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 普段から深呼吸は行なっていたが、リズムなどは考えずただやっていることが多かったので、今回習った呼吸法を普段の練習に取り入れたいと思いました。
  • 練習の途中で集中が途切れてしまうことが多かったので、今日習った呼吸法を実践してみようと思います。
  • 呼吸法をやってみて「周りがうるさくても、集中できる」ことを実感できた。
  • 勝負所で、強い呼吸をすることで気分を変えることができると思いました。
  • 呼吸法を実践することで、自分自身に集中することができ、やりたいことが自信を持って出来そう。

実施対象女子車椅子ネット型競技(4名)/アントラージュ(代表監督、コーチ、AT、競技団体スタッフほか)

概要国際大会を見据えた大会合宿期間中だけでなく、合宿後においても日本代表の選手として切磋琢磨するための関係性を作ることを目的にアクティビティ型セッションを実施した。メンバー間の自己開示や他者理解を深めるためのワークを取り入れ、各セッション後に各自の気づきを言語化し共有する時間を設けた。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 競技に関する意見交換がしやすくなった(代表コーチ/30代男性)
  • 普段知らない一面を見ることで、メンバーの印象が変わり、お互いの理解が深まったように思う(選手/20代女性)
  • アクティブティ自体が面白く、合宿期間中にその感想などを話題としてコミュニケーションを取ることが多くなった(スタッフ/30代女性)
  • 交流するきっかけ良いきっかけ作りの方法を知ることができた。持ち帰って、自分のチームでも実践してみたい(代表コーチ/40代男性)

実施対象女子格闘技系競技種目

概要鍛練期には良いチームワークを生む基盤づくりに取り組むことが試合期に向けて重要であることの理解を目的としたセッションであった。自身の考え方の自己開示から、認識のズレを修正し相互理解を深めることを狙いとしたシェアリングを実施した。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • チームのことをみんなで話すが、なかなかみんなが一緒になるのは難しい(置かれている状況や競技レベルなどの違いから)。
  • 今回の講習会での内容で、自分たちがやっているチームワークの取り組みについて、自分の中で整理されたのでよかった。
  • 日頃、私の方から重要であると思い選手へ伝えていることを、心理の専門的立場から改めて説明してもらうことで、理解や重要性の実感をより高められていると感じた(監督/40代男性)

実施対象女子格闘技系種目(14名)

概要積極的思考(柔軟な考え方)を身につけ、ストレス場面への対処方法の選択肢を増やすことを目的としたセッションであった。メンタル面の自己調整に向けて、実際の競技において起こり得る問題について考え、代替的な物事の受け取り方や対処の仕方に触れるワークを通して、現在抱えている課題への適応的な対処のための思考を育むことを狙いとした。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 今まで考えることができなかった前向きな考え方に気づくことができた。
  • 自分以外の選手の考え方も知ることができ、考えた方は人それぞれで良いのだと思うことができた。
  • 受け止め方によって、気持ちがネガティブにもポジティブにもなることを学んだ。
  • 日誌に練習でできるようになったことや「今日はやり切ったぞ」と思えることを書き込むことで、自信を高めていきたいと思いました。
  • ルーティーンを作って、自分の気持ちを高められるようにしたいです。

実施対象ハイパフォーマンス女性アスリートの保護者5名(父親3名、母親2名)

概要女性アスリートの父親と母親の関わり方のバランス(スポーツメンタルトレーニング上級指導士/指導士)、罰を用いずにモチベーションを高める関わり方(臨床心理士)の理解を狙いとした。また、参加者間でのシェアリングを実施することにより、保護者同士の情報交換を実施した。

効果検証(プログラム受講者の感想)

  • 女性の身体については父親としてだけではなく、コートとしてももっと勉強しなければならない問題だと感じました。今回は父=コーチという家庭でしたが、色々な角度からの話が聞けて良かったです。
  • 子どもへの接し方に対し、より具体的に教えていただき、とても参考になりました。言葉を細かく見ていく方法は、今、部活内でも意識の違いなどから、トラブルになりがちなので、子どもに伝えてみたいと思います。